
カーボン製品は鉄に比べ強度が10倍、弾性率が7倍と言われていますが、その中でも大きく分けて2種類の製品が存在します。
1つ目はウェットカーボンで、FRP(グラスファイバー)と同様の製作方法で、ファイバー繊維に2液硬化樹脂や紫外線硬化樹脂などの液体樹脂をファイバーに塗り固めたものです。
最近ではCFRTP等の熱で溶ける樹脂で固めたカーボン板を、熱した型で柔らかくし、再度冷やして固める方法があります。
2つ目はドライカーボンでファイバーに熱硬化性樹脂を炉で固め、ファイバー量を極限まで増やしたものです。
ウェットカーボンは安価にできる反面、ドライカーボンに比べて強度が落ちます。
一般的に市販されているカーボン製品はウェットカーボンが9割程度を占め、安価に作るために表裏のみカーボンを使用し、中心部はグラスファイバーを使用したものが殆どです。
グラスファイバーはカーボンファイバーと比較して1/3程度の引張強度になってしまいますが、コスト面では1/10程度であるためグラスファイバーを使用した複合製品が多くなっています。
ドライカーボンは強度に勝るものの設備投資に費用がかかるため、一部の宇宙開発部品やワークスマシンなど特殊なものにしか使用されていないのが現状です。
ドライカーボンは硬く剛性が高い為、薄く軽量な部品を作ることが可能となります。
ポリカーボネイトにカーボン繊維を70%以上含有させたポリカ・カーボン板(2mm厚)を製造し強度試験を実施しました。
その結果、グラスファイバーの3倍の強度を持つドライカーボンと同等の引張強度を得ることが出来ました。
ドライカーボンはエポキシ等の熱硬化性樹脂を用いていますがポリカーボネイトは熱可塑性樹脂である為、熱を加えることにより二次加工の可能性が考えられます。
弊社の製法では様々な樹脂でカーボン板を製作できる為、用途に応じた基材選びが可能です。
テスト用試験片 グラスファイバー |
ドライカーボン | ATLポリカ・カーボン | |
---|---|---|---|
荷重N | 4628.5 | 13375.4 | 13144.5 |
※試験方法:JIS K 7164(プラスチックの引張試験方法)
Coming Soon
Coming Soon
Coming Soon
その他、製作事例やお知らせなどは『ブログ・樹脂ブロック始めました!』をご覧ください。
株式会社エイ・ティ・エル
静岡工場
〒426-0065
静岡県藤枝市末広3-7-1
TEL:054-637-3638
AM9:00~17:00
(土日祝日除く)
独自技術によってポリカカーボン板の製作に成功しました。
JIS K7164の引張試験方法でドライカーボン並みの強度を達成。
※現在準備中